【アイルランド旅行記】 アラン諸島 イニシュモア島

Kilmurvey Houseでの朝はとても清々しく、日本での蒸し暑かった日々はもう頭の片隅にもない感じ。 ここでももちろん、アイリッシュ・ブレックファストをお願いしたのですが、「焼きたてのスコーンがありますよ。」と奥さん。それも是非是非いただきます。スコーンはとても大きく無骨な形ながらも、味のある手作りな感じでとても美味しそうに見えます。見えるだけじゃなく、焼きたてって温かくてホカホカで、実際にとっても美味しい。 アイルランドの濃厚なバターやクリームが良く馴染みます。




朝食を食べているとB&Bで飼われている白猫さんがやって来てご挨拶。 とっても美人さんで可愛くて人懐っこい猫さんでした。 ガラス窓越しに「撫でて撫でて」と猛アピール。わしゃわしゃしてみたかったのですが、この後食事が終わって外に出た時には姿はなく・・・。 自由なのね。







Aran諸島の滞在では自転車が不可欠。しかしながら、貸し自転車があるKilronanの村までは自分達で歩いては行けないし・・・。 午前中はB&Bの周りを歩いて散策する事にして、お昼にKirlananに連れてってくれないかしら?、とご主人にお願いしてみると、お昼までには村から自転車を運んでくれるようKirlanan村の貸自転車屋さんに頼んでくれることになった。どうやらよくやる事らしい。 それはそうだよね。 本当に何もないところなんだもの。でもここに滞在する事にしてよかったと思う。 港の近くにもB&Bやゲストハウスはあったんだけど、「何も無いところ」を満喫するにはやっぱり Kilmurvey村だったと思う。

そんな訳で、午前中、昼食が済んでから Kilmurvey Houseのすぐ裏手からアクセス出来る古代遺跡 Dún Anghasa(エンガス砦) に行ってみる。







遠いなぁ・・・・。 あそこまで歩いていくのか。と思いつつ歩を進める。こんなに広々としたところに立つのはどの位ぶりだろう。 大きな声で唄いたくなるよね。唄いながら歩きたい。 ただし、息が上がらなければ。 ・・・・ここに来てからは、「何もない贅沢」みたいな気持ちになる事しきり。











30分ほど歩くと、大分近づいてきたDún Anghasa。明らかに人工建造物みたいな石垣が見えてきた。その昔、古代ケルト人が住んでいた頃は軍事要塞として使われていたと言われているだけでなく、当時は政治・経済・宗教の中心地であったという説もあって、儀式のために使われていた聖地っぽい厳かな感じもある。







Dún Anghasaのあたりは海面から90メートル近くある断崖絶壁で、大迫力。 少しでも水面が覗けるように断崖近くに立とうとすると、お尻がむずむずとしてそれ以上先に行けない。 手すりや柵など一切無いので、落ちたとしても自分の責任。 でもその落ちてもいいから覗き込んでしまいたいという衝動を試されているみたいな感覚は何となく快感でした。この日は風があまり強くなかったので、幸い吹き飛ばされる事は無かったのですが、遮るもののない海と島。 吹き渡る風はさぞかし厳しいものなんでしょうね。










下を覗き込む時は寝そべって・・・・。 これはお約束です。


崖っぷちをさんざん堪能して、B&Bに戻ると自転車が届いてました。 Kilronan村に向かいがてら港の近くのどこかでランチでも食べよう! と いざ出発。 今日は日曜日なので、割りと旅行者が多く、皆思い思いの感じで自転車に乗って島を楽しんでます。







5世紀にはこの島にもキリスト教がもたらされて、あちこちに修道院や教会が建てられました。でももはや、「今は昔」「兵どもが夢のあと」。殆どが廃墟で遺跡となっています。 生活するのも厳しい土地への入植、移住。 強い風に吹き飛ばされそうになりながらも一時代を築いてそして衰退していき、後に残るのは廃墟のみ。その変遷に思いをやると何とも言えない切なさに襲われます。







何故、アラン諸島に来てみたかったのか、というと。それはまさに、この石垣が続く半ば荒涼とした風景を見たかったのです。小学生とか子供の頃に、多分学校の図書室とかで、この風景を見ました。風が強すぎて土も何もかも吹き飛ばされてしまう荒野に風から守るために石垣を築き、海からせっせと運んできた若芽を敷き詰め土の替わりとして、痩せた土地にジャガイモを植えて育てる。 そんな事が書いてあったと思います。これを読んで、何だか子供心にとても切なくなったのを覚えています。暫くして大人になってから、飛行機の中の広報誌でアラン諸島を見ました。厳しい自然を耐え抜いて生きてきた人々。岩盤だけで出来た島の上に緑の絨毯を敷き詰めた人々。そんな寡黙で辛抱強い人々が住む島に行ってみたい!と子供の時の記憶が鮮明に甦ってきた瞬間です。子供の頃には漠然と見ていただけだったけど、大人になった今ではそこに行く事が出来るんだし、それならば行ってみたい。それ以来。 なので、念願とも言えるんでしょうね。



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Inis Mór島には大きな山はないまでも、起伏に富んだ土地です。 自転車を漕いでいても常に上り坂か下り坂。平地は殆どない感じ。 車も細い道をすれ違ったりして、かなりテクが要る。 急な下り坂注意の道路標識。 いくらなんでもそんな・・・・。 この角度は。 ありえん。 ゲール語を話す人も多いこの島では標識もゲール語で書かれていて、何を注意しているかは判らない。










港の近くのシーフード・レストランでランチをとって、アイルランド到着以来の初ギネス。日本ではあまり飲まないけど、ここはひとつ。 クリーミーな泡の奥には苦みばしったあの独特のどろっとしたギネスが。 郷に入れば郷に従え、です。 これでわたしもアイリッシュ。








島をあちこち自転車でアドベンチャー。 自転車なのに草木を分け入って入るような小道にも入り込んでしまいましたが、かなり満喫しました。 19時に港のTourist Informationの前でピックアップしてもらう事になっていて、最後の夕食の買い物をしてからB&Bに戻ります。19時と言えどもまだ明るいので、戻ってからも周りを再びちょっと散策。 気がつけば、Kilmurvey Houseの近くにもこんな教会の跡がありました。 これも歴史的に意味のあるものらしく、祭壇があるところにはまだお供え物や蝋燭が置かれています。












もうすぐ日没。 今日の夕食は港の近くのスーパーでワインや食べ物を買って、部屋でささやかな晩餐をする事に。(ランチの揚げたタラがまだお腹を空かせないのです。) この静かなる夜の帳を比較的賑やかなKirlonanではなくてKilmurveyでゆっくり過したいなー、なんて。 結果的に3晩連続でレストランとかできちんと夕食を食べてないんだけど、これも何だかアイルランド旅行らしくっていい感じ。そんな訳で本日も。 My Day is done. 「オヤスミナサイ」






● ・・・・> 『ゴールウェイ』につづく。

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by sanaegogo | 2013-08-19 00:00 | travel abroad


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