「マーティン・パーが語る・・・・・写真を撮るってなんて楽しいんだろう」
e0168781_2525373.jpg
©赤々舎


過日、表参道ヒルズのスペースオーでやっていたPHOTOGRAPHY展。そこでカラー作品で人気のある6名のフォトグラファーによる写真展を観て来たのだけど、その時その中で私が良いなー、と思ったのは、ライアン・マッギンレーだったかな。若さと勢いを無意識に感じていたのだと思いますが、 (バックデートで記事とかをアップしてた関係で) 最近ではじわじわとマーティン・パーの写真が一番良いなーと、まさにじわじわと、きてます。ライアンの若さを弾けさせているような写真とはまったく路線を異にしていて、歳を重ねていい感じで熟成されたマーティン・パーの皮肉っぽい御茶目さに眼が行きます。マーティン・パーは英国人ですが、(*そう、"イギリス人"ではなくて、"英国人"と表したくなります。) その"趣味の良いスタイリッシュな悪趣味"に何とも言えない『味』のようなものを感じつつ、かつ、そこに捉えられている英国のちょっとposhで、笑えるような事をマジでやっている愛すべき一般英国people。そのコミカルで意図しない愛嬌がいい感じで表現されてます。

さて、そのマーティン・パーが来日して色々と各所でイベントをしていたのですが、その中で、日経のSPACE NIOで行われたトークショーに行って来ました。

ENJOY PHOTOGRAPHY
写真をもっと楽しく撮る、観る、飾る、知る
第1回 「マーティン・パーが語る・・・・・写真を撮るってなんて楽しいんだろう」
2013年4月24日(水) 19:00-20:30
日経 SPACE NIO
協力:IMA メディアプロジェクト / 企画:GOLIGA
http://academia.nikkei.co.jp/special/

そう、マーティン・パーの写真からは、彼が写真を撮る事を本当に心から楽しんでいるのが伝わってくるし、本人の語り口からもその気持ちが溢れるように湧き出ているのを感じる事が出来ました。とっても楽しい人です。日本には良く来日されているようで、通訳を交えたトークもとても上手。ここ最近は少し足が遠のいていたようですが、久々の来日を彼は本当に楽しんでいるようでした。 私は仕事が片付かず、30分ほど遅れて入ったのですが、会場はとても和やかな雰囲気で、ジョークと笑いに包まれ話はとても弾んでいました。

今回は赤々舎から出版された『 Life's a Beach 』のプロモーションも兼ねているそうです。日本通のマーティン・パーですが、写真集を日本の出版社で出版したのは初めてだそうです。

実に楽しいトークでした。ひとつのことを語るのにストレートには行かず、必ずちょっとひねって冗談や明るい皮肉を織り交ぜて話す彼独特の話しっぷり。スライドで見せてくれた写真もそんな彼のテイスト満載で、中でも世界各地のスタジオの笑っちゃうような背景の中で写した自身のポートレイトはサイコーに面白かった。ホント、クオリティーの高いオフザケです。こんな人柄の彼があのシリアスなムードの『マグナム』の一員だと言うのはまさに軽いミスマッチだけど、彼の写真を含め、この辺りがかのカルティエ=ブレッソンをして"別の太陽系から来たようだ"と云わしめた由縁なのでしょう。最後にサイン会とちょっとしたPhoto Sessionがあったのですが、写真に写る彼のファンと一緒に背の高い彼が腰を屈めて、どの人とも一様にcheek to cheekで写真に納まっている姿を見ると、そのお茶目さにすっかりファンになりました。
マーティン、また来てね! See you soon!

― 後日追記
最後に行われたQAの時に、1人の人が、『ある時点でモノクロからカラーに転向されたようですが、何故カラーに変えたのですか? もう一度モノクロに戻ろうとかは思わないのですか?』と質問したのですが、マーティン・パー氏は即答で、『何故なら、この世の中には色が溢れているからです。』と明解な答えをくれました。そして、『もう少し自分が歳をとったりしたら、周囲の人を驚かすために突然またモノクロに戻るかも知れませんけどね。』と茶目っ気たっぷりに付け足しました。このくだりってホントに彼が写真を撮る事を楽しんでるのが顕れているなーと思って。そして、いたずらっ子の彼の性分がよく解るなー、と思って、とても印象深く、書き添えておきたいと思いました。

(関連: PHOTOGRAPHY @表参道ヒルズ vol.2)

56867
[PR]
by sanaegogo | 2013-04-24 00:00 | activity | Comments(0)


<< 『目撃せよ。体感せよ。記憶せよ... 『美術手帖』×『芸術新潮』「フ... >>