ホンマタカシ写真展「北欧建築とか。」 @ BoConcept
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「ニュー・ドキュメンタリー」を観た時は自分なりに好き勝手にReviewを書いていたものですが、何となくですが躊躇されるような感じもあるので、感想文的なもので記録に留めておこうかと思っています。
デンマークのファニチャーストアBoConcept(ボーコンセプト)で開催されているホンマタカシ写真展「北欧建築とか。」を観てきました。これはホンマタカシ氏がカーサ ブルータスの北欧建築の特集のために2002年に撮影されたもので、撮影されているのはアルネ・ヤコブセン、マッティ・スーロネン、フィン・ユール、エリック・グンナー・アスプルントそれにアルヴァ・アアルトなどが手掛けた建築で、北欧家具のBoConceptらしく建築と言っても内容は私邸や小学校など家具の配置やその住まい方が伝わってくるような生活に寄り添った写真を中心に展示されています。クライマックスやピークを持たずフラット(均一かつ均質)で淡々としたホンマさんの撮影する写真のスタイルは、撮影する人とされる対象の独特の距離感を醸しだしていて、その雰囲気は、shayで内気ではあるけれどちょっと遠巻きに暖かい視線を遣ってくるような、穏やかで心優しい、そしてちょっと人見知り気味な北欧の人々の雰囲気にとても似合っているような気がします。 (北欧の人々への勝手なイメージですが・・・。)



お店に入るとまず目につくのが、アルヴァ・アアルトの自邸の写真。(この写真、好きです。)そこからずっと各セクション毎にホンマさんの写真が展示してあります。 最初は1周ただぐるっと観てみましたが、ふと見ると、店内に居合わせた女性がなにか目録のようなペーパーを持っている様子。 『それ、どこでもらったんですか?』と訊ねると、「そこにありますよ。」と。この作品マップはお店を入った直ぐそこにあって、これによると私は逆行していたらしいです。ホンマさんが一発目に据えた写真は、ヤコブセンのモスキートチェアでした。(ホンマさんが順番を決めたかどうかは定かではないですが・・・・。) スワンチェアやエッグチェアは見た事がありましたが、モスキートなんてのもあったんですね。 1957年にムンケゴー小学校を設計した時にヤコブセン自らデザインした児童達のための家具だそうです。 ミッドセンチュユリー後期ですね。 いい時代です。 このムンケゴー小学校の講堂(?)のようなところに無造作にこのモスキートチェアが置きっ放しにされた写真もありましたが、これも眼を惹きました。



以前ワークショップ「RRREECCONNSSSTRUCCTT」(番外編)に参加した時に、1枚選んで切り刻ませていただいた写真もありました。 これは、「家具の彫刻家」と称されたフィン・ユールの自邸だったようです。その時、がさっと出された写真の束から、(ミッドセンチュリー好きである事もありますが)ひと際目を惹いたので選んだのを覚えています。開口部が大きい窓から弱い光がやんわりと差し込んでいて、表は寒いけどおうちの中は温かい、と言う北欧の住まいの感じがとてもよく伝わってきたのです。
因みに、今回のタイトル「北欧建築とか。」ですが、この"とか。"が表しているのは、そこにはきのこの写真がそそっと紛れて展示されているところから来ているらしいのですが、(きのこもまたずっと追いかけているシリーズのひとつですよね。) この作品マップにはそのきのこの写真の位置までは落とし込まれてていません。 きのこ写真の在り処は十数点の作品を観ていくと、『あれ、こんな所に。』『あら、ここにも。』とテレビボードの上やディスプレイの片隅にこそっと置いてあります。それはまるで、森の中でのきのこ狩りさながら、きのこが何所にあるか探しながら観て歩く楽しみもありました。 (擬似きのこ狩り体験) "とか。"についてこんな仕掛けは如何にもホンマさんらしいような。

ホンマタカシ写真展「北欧建築とか。」
2012年10月30日(火)~11月30日(金) 11:00〜20:00
ボーコンセプト南青山店
Admission Free

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by sanaegogo | 2012-11-21 00:00 | art | Comments(0)


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