David Lynch (デヴィッド・リンチ) 展

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≪Hand of Dreams≫


今週、引続きSlowな日々が続いているので、始まるのを心待ちにしていた『デヴィッド・リンチ展』を観に、渋谷ヒカリエ 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery まで行ってきました。6月27日から始まってます!

デヴィッド・リンチ展

2012年6月27日(水) ~ 7月23日(月) 11:00 ~ 20:00
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery

David Lynch(デヴィッド・リンチ)は、言わずと知れた、数々の話題作を世に送り出している映画監督。ここでそのプロフィールをなぞらなくても、その足跡はご存知の方は多いはず。自分自身と照らし合わせると、初めてリンチ作品に触れたのは「エレファント・マン」。子供だったのに劇場に観に行きました。当時はまだ映画のパンフレットなどを買い集めていたので、今でもクローゼットの奥にしまってあります。もっとも、これもリンチの作品であったという事を知るのは、ずっと後の事になるのですが。その後、「ブルー・ベルベット」「ワイルド・アット・ハート」「デューン/砂の惑星」(←ただのスティング目当て)などを観てきましたが、やっぱり、カルトを離れ多くの人に愛され(?)て話題に上ったのが「ツイン・ピークス」でしょうか。 “世界一美しい死体 ローラ・パーマー” の死顔は今でもオールド・ファンの心の中に息づいていることと思います。ワタシも当時、(ツイン・ピークス フェアをやっていた)ミスター・ドーナッツでチェリーパイなどをよく食べてました。映像や映画に造詣が深い人は、最もImpressiveな作品として「マルホランド・ドライブ」を挙げる人が多いようですが、2001年、この頃は本当に毎日のスピードが速く毎日を乗り切るのがやっとで、残念ながらちゃんと観ていないのです。今更ですがDVDで観る事も出来ると思うのですが、後々記憶に残るだろう映画は劇場に、しかもリアルタイムで観たい性質なので、そのタイミングはもう取り戻せないのかと思うと残念です。おっと、私的な思い出話がすぎました。

さて、そんなリンチ展ですが、水彩やリトグラフで描かれたリンチワールドが炸裂したものだったと思います。機械と対峙するリンチや、マッチやハンマーなど「危ないもの」を使って遊ぶリンチ、水彩のじょわっっと滲んだ筆致がリンチの体からじょわっと滲み出るエキスや霧散した体液のようなものを感じさせます。(血液ほど生々しい感じは無く・・・・) (決してグロかったり、splatter的なものではないです。) いくつかの絵に、捻り出して発せられたような印象を持つ、バラバラとしたテキストが入っています。機械から発せられた電子音声のような感じ。これはきっとその作品を制作している時の頭の中を駆け回っているイメージなのでしょう。リンチの映画に出てくるような回想の場面、空想の場面、夢の中の場面、果ては全然関係ない第三者の空想場面などがギャラリーの白い壁沿いに並べられていました。
ギャラリーの入口のところにデヴィッド・リンチ本人からのヴィデオメッセージが流れるモニターがあって、リンチ独特の低予算で敢えて子供だましのようなローテク映像の中で来場者にお礼を言っていました。(ネタバレですが)、メッセージの最後には画面を通して「愛」と「平和」と言う二つの漢字を書き上げます。外国の人が漢字を書き順通りに書く仕草を見るといつも、まるで何かを念じている呪文に添えた手の動きのように見えます。リンチのそれは、まさにそれでした。
リンチの映画以外での制作活動は幅広く、絵画や写真、アニメーションや立体作品、音楽制作にまで及んでいて、リンチ自身の内なる世界観を様々なメディアを使用して放出しています。いずれにしても、妄想とフラッシュバックに支配されたようなリンチワールドをまた一味違った視点から味わえる、そんなリンチ展です。 Admission Freeなので、何度でも足を運ぶことが出来そうです。何度も時を改めて観に行ったり、リンチの映画をいくつか観直してからまた行ったりすると面白かったりするかも知れません。



≪I have a radio≫




≪Man and Machine≫




≪Lynches in the Lynch≫


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by sanaegogo | 2012-06-28 00:00 | art | Comments(0)


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