"Jack Goldstein" @ RAT HOLE GALLERY



Jack Goldstein "Jack Goldstein"
January 25 – March 25, 2012
12:00 - 20:00
RAT HOLE GALLERY
http://www.ratholegallery.com/


ラットホールギャラリーは、HYSTERIC GLAMOURが運営しているGalleryで彼らがセレクトした作家のsolo showを開催しています。写真やフィルムのものが多いです。この日は近くまで来たので、立ち寄ってみました。




ジャック・ゴールドスタインは、1970年代後半から1980年代の頭にかけて席巻した「ピクチャー・ジェネレーション」と言われる世代のひとりで、パフォーマンス、フィルム作品、ペインティング(描く作業)、音響作品は芸術作品である事を知らしめた、その黎明期に大きな役割を果たしたアーティストです。今では映像を扱う作家は「アーティスト」と言うよりは「クリエーター」と呼ばれたほうがしっくり来る場面も多いですが、時代もそれほどテクニカルな事が不可欠でなかったので、ゴールドスタインは生え抜きのアーティストと言えるのだと思います。先日少しお話をしたグラフィックデザインをやっている人が言ってましたが、『自分にはアイディアはあるけど、CGやコンピューターの技術がない。今ではそう言った「作り方」を知っている人の発想のほうが、作品をつくる事の近道になっている。』、と言うのはとても頷けます。
上映されていたゴールドスタインの10の作品もまたしかり、で、コンセプト作りの段階からこういった作品の制作に携わった事のある人でなければ、もしかして、見るべきところが判り難いのかも知れません。見た目の「感じ」だけでは何とも語れない気がします。しかしながら、観る人の中にリテラシーがあれば本当に面白いものだと思うし、一方で、ちょっとでも観てみようかな、と関心を寄せたのだったら、たとえ観終わった後に『ふうぅ~ん。』と言う言葉しかなくても、また、それはそれでOKだと思います。
今回はジャック・ゴールドスタインの作品を日本で目にするはじ めての機会だそうです。その中でも、The Jump(1978)は昨年のヴェネチア・ヴィエンナーレの企画展『ILLUMInations』で上映されていて近年最も知られた作品なので、ヴェネチア・ヴィエンナーレ関連のレビューで目にした事がある人もいるのでしょう。この企画展『ILLUMInations』は、"物理的な光および概念的な光(もちろん啓蒙主義を含む)についての考察"を意図して企画されたもので、その中でもThe Jumpは、"ヨーロッパの啓蒙主義が生み出した光およびその作品の背景の文脈が示すヨーロッパの闇とも言える部分を象徴している"作品となっています。"レニ・リーフェンシュタールのオリンピックドキュメンタリーを基にして制作された本作は、アニメーション技術に由来するロトスコープで撮影され、ほぼ光だけで構成されており、イメージから参照項を取り去る顕著な例となっています。" (RAT HOLE GALLERY websiteより引用)

"ILLUMInations" Review: http://www.art-it.asia/u/admin_ed_exrev/ko70tdbM9Iup68hYXzAP




ギャラリーの中では赤く塗られた壁に向って映写機がぽつんと置いてあります。
椅子が並べられているのは5脚ほどで、映写機のカラカラカラカラという音だけが響いている感じ。



写真は、その「Jump」の映像です。

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by sanaegogo | 2012-02-18 00:00 | art | Comments(0)


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