テルマ&ルイーズ―Thelma & Louise― (1991)


この日は横浜の女友達宅に遊びに行って来ました。私が友達宅に訪問する時、必ずといっていいほど持参するお土産。それはシードルとドライフルーツとチーズ。この日もいそいそと持参して遊びに行き、そして自らそれをぱくぱく、ごくごくと平らげてしまうという・・・。何ともずうずうしい来訪客ではありますが、友達も色々用意しておもてなしをしてくれて、旦那さんも交えて楽しい昼下がりを過ごして来ました。話に花が咲き、あれやこれや話していると、朝からちょっと具合が悪かったと言うお子ちゃまが、目覚めるや否や突然!まるでマーライオンのように吐いてしまったのです。一気に場の空気は騒然と・・・。幸い姪っ子甥っ子の経験で子供の扱いは慣れているので、ワタシがお子ちゃまを抱っこしつつ、マーライオンの残骸を片付ける友達ご夫妻。友人は気を遣ったのか、『あ、映画でも見てて。』と幾つか所蔵のDVDを選ぶよう、ワタシを促しました。で、その中で眼に付いたのがテルマ&ルイーズだった訳です。折角久しぶりに会ったのに、映画鑑賞と言う感じでもなかろう・・・・、と、BGMかBGVくらいに思ってたのですが、ちらちらっと見てるうちにどんどんと引き込まれていって、いやぁ、これが映画自身の持つ人を惹き付ける力なんですねー。実感しました。面白い作品はやっぱり無視できないと言うか、ついつい見入ってしまって、結果オトナ3人とも最後まで完全に引き込まれて見ちゃいました。

テルマ&ルイーズ(Thelma & Louise)は、1991年のリドリー・スコットの作品ですが、気が付けばすっかり昔の古い映画になってしまった感じですねー。それにリドリー・スコット作だったと言うのは今の今まで知りませんでした。私知ってたのは、ブラピが注目された映画、それは知ってたけど。砂漠を舞台にした映画が好きで(ワタシはこれを『砂漠映画』と勝手にジャンルを作ってます。)、意図せず殺人を犯してしまった女友達2人が、アメリカ南部の砂漠をメキシコまで逃げる逃亡劇を描いたロードムービーです。その旅の途中で出会うのがブラッド・ピットで、彼もまだ若いっ!追われる身となったスーザン・サランドンとジーナ・デービス。段々とトーンダウンして行って後悔の念さえ感じ始めるスーザン・サランドンと道中の様々な出来事を経て、段々と肝が据わっていって強くなっていくジーナ・デービスのデスパレイトさの対比が微妙なコントラストで顕されてます。最初はスーザン・サランドンに無理やり連れられて、みたいに逃亡を始めたジーナ・デービスが今度は逆に怖気づき始めたスーザン・サランドンを叱咤し、もう戻れない事を納得させようとするほど強いオンナに変貌するんです。やがては2人で再び心をひとつにして最期を迎えるのですが、それも連帯感と共に『遣る方なさ』みたいな空気が流れていて、その絶望の淵を最後まで明るく楽しく、空騒ぎをしつつも意味あるもののように自分自身に思わせようとしながら駆け抜けるのです。そのトーンはシチュエーションは全然違いますが、リドリー・スコット作品と言う事で、何となくブレードランナーを彷彿とさせる感じがありました。逃亡劇とか『抗いながら何かから逃れる状況』での心理描写や気持ちの変化の描き方はリドリー・スコットならでは、です。

最近こんな映画が少ないですね。3Dを駆使したアクションや鮮烈に綺麗な映像を売りにしたものは多いですが、人の気持ちの変化や動向を少しずつ少しずつ描いていくような映画が見たいなぁ。女友達と2人(旦那も子供も同席でしたが)で1991年の映画を2011年に見入ってしまうなんてなぁ。って感じです。旦那さんが最後に言っていた、『ネットとかが普及して世界が狭くなった今でも、アメリカの片田舎には自分の周りの世界しか知らなくて、そこから飛び出して行く様なこんな映画を観て応援したり勇気付けられている女の人ってまだ沢山いるんだろうなぁ、きっと。』と言ってました。なるほど、そうかもね。それはアメリカに限った事ではないと思うけど、アメリカですら、そうなんでしょうね。

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by sanaegogo | 2011-12-18 00:00 | movie | Comments(2)
Commented by desire_san at 2011-12-24 13:50
こんにちは。

テルマ&ルイーズのお話、興味深く読ませていただきました。
ありがとうございます。

私はトルコのカッパドキアに迫害を逃れて移り住んだキリスト教徒と彼らが描いたフレスコ画についてブログに写真と記事を載せました。ぜひご覧になってください。

ブログの写真や記事、その他何でも結構ですのでコメントを頂けると感謝致します。
Commented by さなぁえ at 2012-01-03 00:02 x
>desire_san
ワタシも一度はトルコに行ってみたいです。
desire_sanは 色々なところにお出かけなのですね。
羨ましい・・・・・。


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