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ダークレス


使用後に破棄されるのを待つアンプルの山・・・・。と言っても、怪しい集団の怪しい集会ではありません。Gallery世田谷233で行われた『ダークレス』のワークショップでの一場面です。ダークレスは簡易の現像キットで、現像液を入れた専用のフィルムケースほどの小さな容器にフィルムを入れて、くるくるくるくるくるくるくるくると。3秒間に10回まわして3回戻す。すると少しギシギシという感じで手ごたえがあるので、そうなったらまたくるくるくるくると3秒かけて10回まわす。それを2分半繰り返したら、今度は定着液を入れて再びこの3秒に10回くるくる。戻してギシギシ、そしてくるくる、を繰り返す事4分。これで現像が出来る、と言うものです。勿論その後、流水洗浄や乾燥があるのですが、これはご主人がやってくれました。私達はその間喫茶店でランチ、と言う流れで。この、くるくるくるくるの際にパトローネの隙間からフィルムに浸透して行った現像液や定着液が遠心力と毛細管現象で上に上がって行って、フィルム全体が各液に浸されていく仕組みだそうですが、なぜに戻してギシギシが必要なのかはいまひとつ判らず。もともと理科の実験好きの私。子供実験教室みたいでとっても楽しかったです。ただ、このくるくるが思いのほかキツく、きっと普段使っていないところを使ってるんでしょう、特にフィルムケースほどの小さな容器を指先だけで固定する左手が、左手の腕がじんじんとぷるぷるときました。(暗室がいらないから、『ダークレス』だそうです。なるほどね。)

ネガが出来上がる頃ギャラリーに戻り、各自自分のネガをチェック。実は自分のネガだと思って人のネガを確保していたのは私で、仕上がりが楽しみだった1枚がどう見ても、ない。そして、写した覚えのない画像が、ある。『おかしいなー。』と思ってたのですが、ネガスキャンの前に発覚。よかったです。でも流石に大きな画像にしたら自分のじゃないと判ると思うけどね。その理由は、多分豪徳寺の招き猫。全員この猫達を乱れ撮りしていたので、その画像を基に確認するとどれがどれだか判らなくなるのだ。でも、同じ招き猫でも、人によってそれぞれアプローチが違ってたりして面白かったです。(下の写真はデジタルでの撮影です、勿論。この日は、現像手法そのものがおもちゃのようなシンプルなものだったので、トイカメラ[superheadz vivitar ultra wide and slim]を持参しました。) ダークレスで現像した時の画像は改めてレポートします。作業工程がシンプルでトイちっくなので、シミやキズも仕上がりの味として大いにあり、なキットですが、珍しくシミもキズもない、『ダークレスでもここまで出来るんだ!』的な1枚が生まれたようです。(これは私に限らずこの日は全体的に上出来だったみたいです。)3枚しかプリントしなかったので、他のプリントの上がりも待って、セレクトさせていただきます。乞うご期待!
光学から化学反応、化学変化、自然物理現象と写真撮影の原点回帰のような1日でした。


豪徳寺の招き猫群。土からわっと沸いてきた、まるできのこみたいでキモチワルイ。


何の脈絡もないですが、紅梅が綺麗だったので・・・・。 豪徳寺の紅梅です。

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by sanaegogo | 2011-02-26 00:00 | art


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