銀座の桜


銀座に用事があって、歩いていると、ところどころに桜が咲いてるんですね。桜の名所と呼ばれるには程遠い環境ですが、夜の街と桜。これもなかなか捨てたものではありません。何だか、生活というか、日常の一部に入り込んでいるような気がして、川淵やお堀沿いに競うように咲いている趣とは大分違って、見上げる人も少なく。街に息づく、街に生きる、そんな桜です。



京橋の方まで来たので、巷房ギャラリー(gallery kobo)で開催されていた山成景子さんの銅版画の個展を観に足を伸ばしてきました。『きっと、さなぁえさんも好きですよ。』とCoburn氏にご紹介いただいたもの。氏のご友人だそうで、エッチングの作品を観に行くのは久しぶりでしたが、確かに、この独特の温かみは好きですねー。 エッチングのキャパを超えたような大きな版の大作にも取り組んでいてびっくりしました。硬質のものを硬いもので引っかいて作品をつくるのに、銅版画の作品には独特の温かみと、画角の中に描かれた対象物がふわっと空気を含んでいるような雰囲気がします。案内葉書に使われている鳥のもありましたが、やっぱりオリジナルがいいですね。羽毛のところの柔らかい感じがWebとか印刷とかでは、質感が全然かなわない感じです。また、大きな作品に取り組んでいる過程の根を詰めた息遣いとかが感じられるような一面もありました。じわっと滲んだ滲み感とふわっとしたふわり感が、ギャラリーの白い壁にとてもよく合っていて、白い壁に飾りたくなる作品たちでした。



さて、このギャラリーのあった銀座のビルもとてもいい感じの雰囲気を醸し出している建物で、ビル全体にギャラリーが入っているようです。昔の古い古いビルで、ビルの窓から隣のビルの階段が見えるような不思議なつくりになってました。耐震構造は全くなさそうで、エレベーターも旧時代と言うか、メンテナンスをしてくれる業者さんが今もあるのだろうか、と思われる旧式中の旧式。銀座の歌舞伎座も建て替えに入るし、こんな古くてかつその時代時代でモダンだったビル達、多く残って欲しいけど、銀座は今あっちこっちで建て替えが進んでます。中学高校と絵を描いていた頃、よくこんな建物の入り組んだ場所をモチーフに描いてました。個人的にはそんな事も思い出したりして、よけいノスタルジックな気分になりました。
山成景子さんの銅版画展―158―、4日土曜日で終了してしまいますが、ご紹介まで。



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by sanaegogo | 2010-04-01 00:00 | art | Comments(0)


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